大切なものこそ手放せるか

いらないものを捨てるのは誰にでもできることです。

しかし、時によってはこだわりのあるもの、またそれまで大切にしてきたものを手放す必要があるものです。

例えばあるものをどんどん改良していくと、それに行き詰ってしまうことがあります。そういった時はそれを手放して、新しいものに取り組まなければならないようになることもあります。

例えば航空機のエンジンは以前はレシプロエンジンが主流でした。しかし、それが成熟していくと、この方式では性能の壁が見え始め、そこからはジェットエンジンに変わっていくことになりました。

その時の移行期にいた人は難しい判断に迫られたと思います。性能の限界は見えていても成熟した信頼のあるものか、性能を大幅に向上させられる可能性があるがまだ実績のないものか。ついつい安全に前者を選んでしまいがちですが、それでは発展の可能性を妨げることにもなりかねません。

常に新しいものが良いとは限りませんが、これまでに起きたブレークスルーは常にそういったことに挑戦する人によりもたらされたものだと思います。

特に自分が努力して作り上げてきたものには愛着がわくものです。しかし、それこそが自分の発展を妨げていることもあるものです。

今保有しているもの、改良しているものに限界を感じたら、それに見切りを付けて新しいことに取り組んでみることが必要なのかもしれません。但し、その前に新しい活用方法を見つけることで、古いものが再利用できないかなどといったことも考えてみる必要はあります。

一度自分の身の回りを見直してみると、当然大切にすべきだと思っているものの中に新しい発展を妨げているものが見つかったりするかもしれません。