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2010年1月10日再開設。 現在海外赴任中。 普段の生活や会社生活で思いついたことなどを書いていきます。
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これまでイギリスでの病院体験記を書いてきましたが、ここで経験したことから気付いたイギリスにおける病院事情について少し書いてみたいと思います。

ちなみに最近イギリスは財政悪化のために緊縮財政をしていて、医療システムの運営にかかる費用は大きな問題として取り上げられています。このことをニュースなどで聞いていたため、今回の入院を通じてこちらの医療システムのどこに問題があるのか見てみようと思っていました。

まず、病院に行ってみて思ったのは、診に来てもらっている人の多さです。やはり医療費は全て無料ということで、あまり重い病気であると思えない人も来ているように思われました。

もちろんそういった人も税金を払っているのですから、当然病院を利用する権利はあると思いますが、それで重病の人の手当てが遅れたりしたら、それは本来の目的を失っているように思えます。

実際に救急で行った時も、ほとんど救急とは思えない人がたくさん待合室でまっていました。もちろん素人目に見ても判断できないのかもしれませんが、緊急で行ったのに最初の手当て・診察を受けるために2時間以上も平気で待たなければいけないというのはちょっと異常であるように思えます。

そして緊急であっても、順番は怪我の状況にほとんど因らないように見えました(受付の人が順番に処置していくだけ)。こういったことからも、来る人が多くなれば、それだけ重病、重症の人が長く待たされることになります。

こういったことは無料であるが故の弊害であるように思えました。また、このこと(無料であること)は病院側の人にもある程度の悪影響を及ぼしているようにも見えます。

おそらく医療費が無料であることから、病院の人は定給制だと思います。つまりたくさんの人を診察しようが、少ない人を診察しようが給料は一緒であるということです。(もしかしたら診察した人数で国からもらえる金額が変わるのかもしれませんが)

このような環境で誰が迅速に患者を見てあげようと思うでしょうか? もちろんそういった人もいることにはいるでしょうが、多くの人はテキパキ仕事をこなせば仕事が多くなるだけなので、それならばのんびりやろうと考えてしまうものだと思います。

これも素人目には分からないのかもしれませんが、緊急外来の場で長い時間待たされましたが、その間に小走りに移動している人などは全く見ることができませんでした。また、病棟への案内といったちょっとした事にも随分と待たされたことからも、今ある仕事を淡々と順番にこなしていくだけという姿勢が見られたような気がします。

もちろんこういったことはイギリスの医療制度には問題があるということを事前にニュースなどで聞いていたから余計目に付くのかもしれません。

こちらで病院で働いている人の名誉のために言っておくと、働いている人は態度も良いし、診察はしっかりとやってくれます。ただ、経営やシステムという概念で見ると色々と問題があると思うのです。

現在、こちらでは政権交代した保守党が頑張ってこちらの医療システムを改善しようと頑張っています。今後どのような改善策が取られるのか、自分にとっても非常に興味がある所です。

次回はこの他の気付いた点について書いてみたいと思っています。

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