力のバランスを保つ

組織の中には様々な部署が存在します。

ここで重要となることは、特定の部署が力を持ちすぎることなく、各部署が良好なバランスを保っていることだと思います。

なぜならある一つの部署だけが決定権を持ってしまうと、他の部署はそれに従うだけになってしまいます。こういう力関係が一度できてしまうと、強いものがより強く、弱いものはより弱くなり、力関係の強弱の差ががますます大きくなってしまいます。

何事においてもそうですが、適当なバランスを保つということは非常に難しいことです。ちょっとしたことでバランスが崩れてしまうと、どんどんその傾向が強くなっていくことがよくあります。

どこか一つの部署が決定権を持ち、他の部署はそれに従うという状態は、ある意味非常に安定しているようにも見えますが、実は内部にいくつもの問題を抱えていたりします。

これは強力なカリスマ経営者の会社において、その経営者が引退した途端に転がり落ちるように業績が悪くなったりすることがあることからも分かると思います。

一本の太い柱で支えられている建物は安定しているように見えますが、その実、それが何かの拍子で折れてしまえば、一気に崩壊してしまいます。しかし、何本かの柱で余裕を持って支えていれば、その内の一本が折れたとしても、他のもので支えている間に修理することができるかもしれません。

現状が上手くいっているからと安心せず、組織においてきちんとしたバランスを取ることは非常に重要であると思います。